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torygoya

エルドロット


最近鳥原が描いている細目の長髪、誰?

プロのぼっち。通称エルドロットさんである。

昔創っていたキャラクターである「クレア」という女性の設定を10年越しぐらいに流用して今に至る。性格も見た目も全然違うが。



クレアというのは、元々描く予定だったscealpaxという第四の壁保安組織のボスだった。支部長であるクレアは、その全ての権限を私的に利用し「現実世界」に逃げようとする。その際、支部長枠の後任としてとして偶然目をつけた暦本直人くんを誘拐のような形で誘い込み、奈落に蹴落とし、新しいキャラクター「支部長のレナルド」として同意なしに上書きした最悪の女である。


クレアの話が凍結してからも、暦本直人をレナルドに上書きした存在はいた。

事実を言えばそれは他でもないこの鳥原自身なのだが、作者がやりました、なんてオチはあまり表立ってやりたくないとも思っていた。より正確に言えば、作品内で名言したとたん陳腐になりそうなストレートなメタネタをやりたくなかった。メタネタは諸刃の剣。コントロールできる技量はまだない。でもさあ……面白そうじゃん……ばかやめろ……みたいな状態を繰り返し、この度ついに ある男に罪をなすりつける決意をした。エルドロットである。


しかしこのエルドロットは、クレアのような組織のボスではない。

レナルドと同じラインにいる、第四の壁の傀儡として再構築した。

……元は奴隷という表現をしていたが、無理矢理使役されているというよりかはほぼ完全な支配下にあるため、傀儡と言い直しました。



彼の役割について説明しておこうと思う。


彼の仕事は、物語の死に際にフラリと現れ、それを見届けることである。

そしてその亡骸を、完全に焼却するまでが彼の仕事だ。これを放置してしまうと様々な厄介な出来事が起こってしまい、んで大体レナルドが巻き込まれる。

Scealpax時代では、それらを掃除する部署があった。放置した結果現れる存在に名前がついていたが、まさかの乙女げーむ深空くんと駄々被りしたため流石に使うのを躊躇っている。




ところで物語の死とはなにか?「完結」とは少し違う。

物語の死は主に2つある。


神様(作者)の死。

神様(作者)からの忘却。


いいや、作者が死んだ後も物語は生き続ける。そうやってこの世界の創作は遥か昔から受け継がれ、語り継がれて来た。これは素晴らしいことだし、美しいことだとも思う。願わくば私の作品も、そうなればいいと思っている。だからNDLにぶち込もうとしているのだ。


だが、そうやって広まった過去の作品に対し、「それは本当に作者の思い描いた世界か?」という問いがされたなら私は違うと考える。

全ての物語は、インプットした読み手の人生というフィルターを通して、各々違う印象をもたらす。似通ってこそあれ、本当に全く同じ印象で物語を共有することはできない。創作世界は人の人生の数だけ派生する。歴史もまた然りだが、これはまた別の話。


だから、作者が死ねば作者の思い描いた物語は死ぬのだ。

そしてその作者がもし有名な作品の神様であったなら。そこから派生した多くの物語が、少なからず影響をうけるのだろう。そういった意味では、読者の生み出す二次創作の物語に比べて、一次創作の世界の死はすこし処理の難易度が上がるのだとエルドロットは言う。


※上記の「二次創作」はファンアートを示している訳ではない。作品のインプット行為そのものを指している。





エルドロットという男は死見届ける仕事を第四の壁より賜り、活動している。

彼はレナルドと同じく世界を渡り歩く旅人だが、エルドロットの場合は死にかけの物語しか認識することができない。だから物語の中からアプローチをするレナルドとは活動範囲が合わず、あまり出くわさない。

彼は、前述した「放置してからできる厄介なもの」の処理をするため、ある能力を持つ。

物語の舞台から対象を引き摺り下ろす能力だ。

本来、死んでいない物語を対象にしてはいけない能力である。






そんなこんなでエルドロットはヒール込み180cmのデカ男に再構築された。

鳥のパペット(名前は同じくエルドロット)は劇団四季のライオンキングのザズーの可愛すぎる動きに憧れて追加したもので、エルドロットの意思で喋って動いているが腹話術とは違う原理で動いている。


万年ぼっちという設定があるが、私が耐えられずどっかで何かと絡ませるであろう。その際他人と喋ったことがないエルドロットはとんでもないコミュニケーション障害を起こすので、この鳥(オウム)が代わりにお相手することとなる。



そんな男だ。エルドロットは。



ろくな作品がないのに語ってしもた。

ひとまずは漫画を完成させよう。話はそれからだ。


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